センター長あいさつ

  外国語教育センター10年目の春に

島根大学教育・学生支援機構外国語教育センター
センター長 西脇 宏

 平成16(2004)年4月1日,島根大学国立大学法人化と時を同じくして,外国語教育センターが発足し,今年で10回目の春を迎え,新入生を迎えるのも,今年で10回目となりました。今年度から,島根大学はガバナンス強化を目的に,教育・学生支援機構を設置し,外国語教育センターも同機構下の1センターとして,新たな出発を果たしたところです。機構化に際し,新たにセンター長を仰せつかりましたのを機に,来し方を振り返り,行く先を見つめて,所感をしたためておきたいと存じます。

  外国語教育センターは,全学委員会方式からセンター方式への転換の端緒として,島根大学及び地域における「外国語教育の知的拠点」となることを目指し,当初は教育担当副学長をセンター長として発足しました。今,あらためて『島根大学外国語教育センター設置計画書』(平成16年2月)を読み返すと,島根大学における教育改革はまず外国語教育から始める,との当時の大学執行部やわれわれ所属教員の熱い思いが,まざまざと甦ってきます。

 この9年間で計画したことのすべてを成し遂げたとは,到底言えませんが,「いろんな人がいて,いろんな言葉があって,いろんな文化がある。だから,おもしろい」をセンターのモットーに,英語ばかりではなく,初修外国語,さらには留学生のための日本語教育にいたるまで,島根大学における外国語教育を一手に引き受け,その組織的展開に邁進して参りました。島根大学における唯一の教育専念教員組織である外国語教育センターは,全国的に見てもユニークな存在なのではないかと自負しております。

 日々の教育業務に専念することを最優先し,これまで外に向かって声高に成果を広報することはしておりませんでしたが,例えば,1000名を超える松江キャンパス1年生全員を対象とした年4回の統一試験を,外国語教育センターは独力で実施してきました。試験室の設営,学生番号票の作成と貼付,試験の実施と試験室の撤収を,少数の事務・教員スタッフ協働で,これまでつつがなく行ってきたことは,たとえデータとして残る教育成果ではなくとも,われわれが大いに誇りとするところです。「難しいと考えられていることをふつうにやる」のが,本当の改革だと考えているからです。

 TOEIC公開試験の業務受託,独検,仏検の実施,ドイツ語公開講座の継続的開講等,地域における外国語教育の知的拠点としての役割も,曲がりなりにも果たしてきたのではないかと思います。

 節目となる10年目の春に,外国語教育センターは,特別副専攻英語高度化プログラムの実施,医学部初修外国語教育の全面的引き受け,日本語・日本文化研修留学生プログラムの単位化と,それぞれのセクションで新たな改革に乗り出しました。これからも初心を忘れることなく,現場目線で,島根大学で学ぶ学生たちのための改革に,「ふつうに」取り組んで参ります。